建築家・武田清明氏からのお声がけにより、私たちFARM CANNINGはプロジェクトのコンセプト作りからランドスケープチームの一員として参画させていただきました。
ランドスケープチーム: PLANT ABOUT / 株式会社イケガミ / 株式会社バイオカルチュアル・デザイン / FARM CANNING LLC
日本橋の街に息づく「路地裏園芸」を大切に
私たちは、教科書通りの「在来種」を植えるのではなく、日本橋という街の個性を深く見つめることから始めました。
実際に街を歩き、お蕎麦屋さんの軒先やお家の前で大切に育てられている植物100種類をリサーチしてマッピング。
この街の人々に愛され続けてきた「路地裏園芸」こそが、日本橋の本当の在来種であると考え、地域に自然と溶け込むような緑化を目指しました。
宿泊者の体験を彩る「ルーフトップ・エディブルガーデン」
屋上には、ただ眺めるだけではなく、実際に触れて楽しめる「エディブルガーデン(食べられる庭)」を設計しました。
私たちがかつてデンマークの屋上菜園で体験した「収穫を通じて生まれる温かいコミュニティ」をモデルに、都会の真ん中で、宿泊者の皆さんが緑に触れ、収穫の喜びを分かち合える場所になっています。
五感で楽しむ「Farm to Table」の心地よい循環
屋上で元気に育ったバジルやローズマリーなどのフレッシュハーブは、1階の「Pizza Tane」で食材として使われています。
時には宿泊者自らがハーブを摘み、料理の仕上げに添えることも。
都市にいながら「土の気配」を感じられる、瑞々しい体験をデザインしました。
都市と緑の、新しい交わり方
ホテルの軒先には、近隣にお住まいの方々から譲り受けた植物も並んでいます。
こうした植物を介したコミュニケーションは、このプロジェクトの大きな特徴です。
洗練された人工美だけでなく、人の手が加わった「温かみのある新しい自然」が、街への好奇心や愛着を育むきっかけになることを願っています。
単なるビルの緑化にとどまらず、一皿のピザや一房のハーブを通じて、都市と自然が再び手を取り合う。
そんな風景が、ここSOIL Nihonbashi Hotelから広がっています。

